人生100年時代の基礎データ
センテナリアン(100歳以上)人口
世界の高齢化率と予測
人口構造変化グラフ 50歳中央線
高齢化率と推移・予測
日本の高齢者人口の割合は世界で最高
高齢社会の定義
平均寿命
平均余命
健康寿命
要介護率
●センテナリアン(100歳以上)人口
1963年 | 153人 |
---|---|
現在 | 92,139人(2023年/厚労省) |
100歳以上の人をセンテナリアンと呼びます。統計をとり始めた1963年には全国で153人だけでした。おめでたい、ということで自治体は銀杯を贈呈しました。ところが、2023年の厚労省発表では92,139人に達しています。毎年約2000人近く増加しています。自治体が贈呈するのも銀杯から銀メッキ杯に変化しているといわれます。
●世界の高齢化率と予測
アジア諸国や多くの発展途上国も多少おくれて同様のカーブを描いており、高齢化はグローバルに進行中といえます。
そのなかで日本は2000年を境に下のほうから上のほうへ突き抜けるようなカーブを描いています。2000年以降は他国を抜いて急速に高齢化が進行しています。
●人口構造変化グラフ 50歳中央線
日本は2020年以前は20・30代が中心の社会であったが2020年以降は50代以上がボリュームゾーンの社会へ。社会の人口構造がいま大きく転換しつつあります。
●高齢化率と推移・予測
総人口減少のなか、2022年、高齢者人口は3627万人、高齢化率29.1%と過去最高に
日本の高齢者人口の割合は世界で最高
●高齢社会の定義
高齢化率で規定されています。
7%から「高齢化社会」、
14%で「高齢社会」、
21%から「超高齢社会」
と呼びます。
ただし、「超高齢社会」はそう呼ばずに「高齢社会」に含めることも多いといえます。
わが国は
1970年に7.1%で「高齢化社会」となり、
1995年に14.5%の高齢化率で「高齢社会」に、そして
2007年に21.5%の高齢化率の「超高齢社会」
になりました。
現在「人生100年時代」といわれ、「高齢社会」「超高齢社会」にかわってよく使われるようになりました。そのほうがより生活実感に近いから、ということもいえるでしょう。
●平均寿命
男性 | 81.47歳 |
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女性 | 87.57歳 |
●平均余命
男性 | 女性 | |
---|---|---|
80歳 | 9.22年 | 12.12年 |
85歳 | 6.48年 | 8.60年 |
90歳 | 4.38年 | 5.74年 |
平均寿命はあくまで0歳児からの全体平均であり、そのなかには若くして亡くなる人も含まれます。これに対し平均余命は当該年齢の人があとどれだけの年数生きるかということであり、こちらのほうが現実に近いといえます。平均寿命を大きく超えた90歳の平均余命は、男性4.38年、女性5.74年であり、90歳を超えてもなお平均して4~5年は余命がある、ということになります。
●健康寿命
男性 | 72.68歳 平均寿命との差 8.73年 |
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女性 | 75.38歳 平均寿命との差 12.06年 |
健康寿命はWHOが提唱したもので、「平均寿命と健康寿命の差」が最も大きな問題であり、それを縮める努力ないし政策をとる必要があります。あくまでその「差」が問題です。上記健康寿命と同じ2019年の日本人の平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳であり、「男性8.73年」、「女性12.06年」の差です。この差を縮めて行くことが重要であり、そのために介護予防、”高齢者の病気”予防などがはかられる必要があります。
詳細は別項「健康寿命に誤用心」をご参照頂きたいのですが、要介護率にあるように、75歳以上で約7割はそれなりに元気、ということもいえます。現在「人生100年時代」といわれますが、しばしば見受けられるように「元気でいられるのも男性72歳まで、女性75歳まで」としてしまうと現実との大きなズレを生じかねないため注意が必要です。
●要介護率
65歳以上(高齢者) | 要支援含む 18.4% 要介護のみ 13.3% |
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75歳以上(後期高齢者) | 要支援含む 30.8% 要介護のみ 22.3% |
75歳以上の後期高齢者で、要支援まで含めて30.8%が要介護といえます。いいかえれば、 75歳以上の後期高齢者の約7割はそれなりに元気といえます。この要介護者も含めた平均が健康寿命といえます。