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スマホとSNSとUI/UX

趣味人(しゅみーと)倶楽部35万人

イメージ:スマホとSNSとUX/UI

ようやくガラケーからスマホに

なかなかこの世代は、ガラケーからスマホへ移行しませんでした。それは、基本的な使い方が通話とメールのため、ガラケーのほうが使いやすく安上がりだったからです。通話とメールだけではなにも高いおカネを払って使い難いスマホにする理由もなかったわけです。

それが格安スマホおよび格安キャンペーンのおかげでここ2年ぐらいで大きくスマホへの転換がすすみました。使ってみれば、地図アプリや乗り換えアプリなど、お仲間と会ったりするのに便利な機能もある、ということでどんどんスマホ利用がすすんでいるというところです。

ネットショッピングも

ネットショッピングも徐々に広がっています。とくにコロナショックで在宅時間が増えたためにネットショッピングも増えつつあるということがいえると思います。

この世代の特徴は結構高額商品をネットショッピングで買うということです。もともとアマゾンの書籍の購入を50・60代男性が始めたところからであり、その後は、ロッキングチェアや孫へのプレゼントなどそれなりに高額のものも自分がいい商品だと思えばあまり躊躇せずにネットショッピングで買うところがあります。とくに収益性の高い商品やサービスなどが期待できるといえます。

趣味のSNS趣味人倶楽部で趣味と仲間を広げる

10年ほど前にシニアサイトが続々と誕生しましたが、なかなかうまくいきませんでした。そのなかでヒットしたのが35万人の趣味のSNS趣味人(しゅみーと)倶楽部です。

シニアサイトは総合情報サイトを目指しました。趣味情報や定年の健康・お金情報などを提供しようとしましたが、そもそも趣味にしても定年にしても個人個人で求める情報は細かくなり千差万別となります。これに対し、SNSであれば誰かが応えてくれるということにもなります。50代は定年も視野に入り、何か趣味を始めようかと思うわけですが、とくに男性の場合、周りに相談できるような人がいない、そのときに、この趣味人倶楽部には、趣味の先達や同輩が沢山いるということになります。

具体的には、旅行・お出かけ、スポーツ・アウトドア、美術、エンタメ、グルメ、フィットネス、ペット、住まい、語学など様々なジャンルに広がっています。

面白いのはオフ会が盛んということです。ネット上で完結するのではなく、実際に会ってリアルコミュニケーションがゴールになるというのはこの世代ならではといえます。月間の開催が1600件にもなります。一日50件強どこかで実施されている計算になります。このリアルオフ会がコロナショックでどうなったかといえば、オンラインイベントになっています。酒蔵に皆で行くというようなイベントをオンラインで実施し、家にそのお酒が届くというようなイベントです。オフ会のときは同じ地域で集まっていましたが、むしろ違う地域で集まれるというこれまでにない発見もあるようです。

イメージ:趣味人(しゅみーと)倶楽部

イメージ:獺祭とのオンラインイベントの様子

獺祭とのオンラインイベントの様子

イメージ:会員のオンラインイベントの様子

会員のオンラインイベントの様子

LINEとリモートで3世代コミュニケーション

SNSも趣味人倶楽部もフェイスブックも友人同士が多いということはいえます。それに対し、LINEは家族とのコミュニケーションで使われています。これは子供家族からLINEでつながるようにされて、夫婦の間もLINEにするようにし、そうなれば意外にメールよりも便利だったというようなことです。3世代家族のLINEにすれば孫の写真もすぐに見られるというところです。

また、コロナショックでは、3世代家族でのリモートによるオンラインコミュニケーションも始まっています。会社の仕事と同じように、帰省したいが帰れないというときに、画面でつないでコミュニケーションです。孫が画面を叩いたり、マイクをかじったりするのもご愛敬というところです。

実は、80代以上の親世代で介護施設に入っている場合にも介護施設が面会を中止することも多く、そのかわりにオンラインコミュニケーションができるところも多くなりました。職員がセットしてくれるので安心してできる、といえます。

50代以上のUI/UX

UI/UXはWeb上の画面を作成するときには当然のプロセスとしてされるようになってきました。ただし、その多くは若い世代向けということがいえます。しかしながら、最もUI/UXとくにUIが必要とされるのは50代以上です。さとり世代以降はデジタルネイティブといわれ、その世代は、マニュアルなしでも感覚的に機器利用・アプリ使用などができます。

しかしながら、50代以上はノン・デジタルネイティブであり、感覚では全く機器利用もアプリ使用もできない世代です。まさにデジタルに関してはこの世代にこそ、UI/UXが必要だし、それがあれば爆発的に利用が広がるということもいえ、事業者にとっては利益機会に直結するといえます。PCも設定が未だにハードルであり、PC買い替えのときのデータの引継ぎはかえって難しくなっているようにも感じます。さらに難しいのはセキュリティのためのパスワードでこれもフェイス認証などがさらに広がったほうがいいといえます。電話によるサポートに優れた企業もあり、これもさらに求められるところといえるでしょう。

ユニバーサルデザインは最も負荷の高い対象者にとって使いやすくするということで、そのことで誰でもが使いやすくなるといえます。その意味では50代以上のUI/UXはきわめて重要で、そのことにより、わが国のデジタルデバイスは誰にとっても使いやすいものになる、といえます。コロナでデジタル後進国とも言われましたが、それをくつがえし、世界で最も使いやすく、使い勝手のいいデジタルデバイスが使われている国になる可能性があるといえるのです。