Key Message to the world
ポストコロナは新しい大人市場創造が経済回復のカギ
Creating a New Adult Market is the key to reviving economies after COVID-19
緊急提言でこのKey Messageに続く、World Knowledge Forum2021.09.16 Webスピーチのサマリーと動画を2021年調査結果とともに掲載しています。合わせてご覧ください。
また、この9、10月の新規感染者激減については、「コロナショック:中高年大人世代から若者世代へと広がる“自己管理”が感染者激減に。」を合わせご覧ください。
韓国World Knowledge Forum―2020.09.17― スピーチより
日本の感染者数の少なさは50+自己管理パワー
ポストコロナの大きなテーマは経済回復であり、その時に新しい大人市場創造が、大きなカギになるといえます。
シルバーマーケット、シニアマーケットと言われますが、それを「新しい大人市場」ととらえなおすことによって大きな機会が生まれるといえます。
コロナウィルスに関して、日本と韓国は当初から60代以上の感染者が少なかったといえます。日本のグラフを見るとわかるように、この赤とブルーが重症者数、死亡者数ですが、60代の感染者が少ないことによって重症者も死亡者も非常に少なかったといえます。
他の国も見てみると、中国も60代が多いといえます。また欧州各国も、グラフのオレンジ色の部分が60代以上ですが、イタリアが日本の倍ぐらいあります。アメリカも65歳~75歳が多い。やはり日本と韓国は感染者数も死亡者数も少ないわけですが、60代以上の感染者の少なさが、そういう結果に結びついています。そのなかで韓国と日本の違いを挙げると、やはり韓国は何といっても、政府主導型といえます。それに対して、日本の場合、WHOは国民が抑えたと言っていますが、やはりリタイア層が主導したと言えるのではないかと思います。
日本で感染者数・死者数が少ないのは、このリタイア層の主導によるものといえます。50代以上はフィフティプラスと言いますが、まさにフィフティプラス自己管理パワーです。自己責任ではなく自己管理です。
観光・旅行消費の回復は新しい大人消費の力
では経済回復はどうでしょうか。やはり一番打撃を受けているのはどこの国でも観光・旅行です。日本の場合、観光庁の統計では2019年の旅行消費額で約27.9兆円です。現在、日本では、それは訪日外国人すなわちインバウンドによるものだと、よく言われています。このインバウンドは欧米からも来られますが、東アジアからの旅行者もきわめて多いといえます。
いままで、日本の街ではあまり外国人を見かけなかったので、非常に増えた印象があるのですが、実は訪日外国人は、政府の統計でも17.2%です。これに対し、日本人自身による観光は、実に82.8%、23.1兆円を占めていて、実は日本の観光産業は国内の日本人によって支えられていました。
しかも、その中で年代別で見てみますと、20代は若者旅行、30代はOL旅行、40代は家族旅行ですが、これに対し、50代以上だけで44.7%、10.3兆円にもなります。
この人たちは平日旅行に行き、オフシーズン旅行にも行きます。そして日本の大変有名な古都であり観光地の京都では、50代以上女性だけで実はインバウンドの2.6倍も行っています。これが「新しい大人消費パワー」です。海外旅行にも行きます。
高齢化はグローバルに進行し、そのなかでも日本が先行
実は高齢化というのはグローバルに進行する大きな社会変化です。これは日本・アメリカ・フランス・ドイツ・イタリア・スウェーデン・イギリスなど先進主要諸国の65歳以上人口の割合です。1950年~2050年までの100年間の変化で、とにかく世界中が高齢化をしていきます。途上国や韓国を含めたアジア諸国もこれに続いていきますので、世界中がとにかく高齢化して行きます。
日本は特異な線を描いていてこのブルーの線がそうですが、ターニングポイントは2000年です。2000年以前は日本は他の国より高齢化率が低かった、言い換えれば日本は若い国、若者の国でした。ところが、2000年以降どんどんどんどん他国を抜いて日本は高齢化が進んでいます。日本で今唯一右肩上がりなのは高齢化といっても過言ではない状況です。
したがって、世界中が日本を注目しています、つまり先行指標になりますから、良くても悪くても先行指標になります。その意味では、日本は世界のいいモデルになる可能性もあるわけです。これは私が言ったのではなくてピーター・ドラッカー教授がお亡くなりになる前にそう言われたのですが、日本にいいモデルができれば、日本はもう一度世界をリードできると言われました。今度は経済だけでリードするということではなく、ほかの国々が参考にできる社会的なモデルになるということです。本当にそれができれば素晴らしいことだと思います。
ちなみに日本の後を追いかけていくオレンジの線がイタリアです、黄緑の線がドイツです。2030年2040年を見ると、日独伊三国同盟というのはこういうことだったのか、日独伊高齢者同盟か、ということです。
問題は何か 「シニア」に意外な落とし穴
一般にシニアマーケティングがうまくいかない、人も市場も動きにくいという話をよく聞かれます。実はそのシニアマーケティングという考え方そのものに意外な落とし穴があります。こちらの研究所でこの6月に消費者調査をしました。実は、ここ10年くらい同じ傾向が出ているのですが、シニアと呼ばれて自分のことだと感じるというのは、50代で14.8%ですから、85.2%の人が自分のことだとは思わない。60代では、42.1%と上がりますが、その60代もシニアと呼ばれたいかというと呼ばれたい人は15%ですから、85%の人はシニアと呼ばれたいとは思わないのです。要するに日本の50・60代はシニアと呼ばれても自分のことだとは思わないし、シニアと呼ばれたいとも思わないということです。これはアメリカでも同じような傾向ですから、世界的に同じ傾向といえるのではないかと思います。これを「シニアの壁」と言っています。
簡単にいうとシニアという言葉を使っている限り消費は伸びないということです。人類の本質的なインサイトとして「高齢を意味する言葉で呼ばれたくない」ということです。そこを転換することが人々の心を開き、市場を開き、ビジネスを開くことになるのです。
送り手の側すなわちメーカーやサービス事業者あるいはメディアの側の問題としては、結局シニアマーケットというのは、リタイア層による小さな市場ではないかというある種の思い込みがあります。例えば、介護ビジネスだけというような旧来の高齢者市場のとらえ方です。
それからもう一つ、シニアとは終わりかけの人だから、この人たちにアプローチしても仕方がないという話もよく聞かれます。
本当にそうでしょうか。
未来ビジョン研究所レポート「シニアと呼ばれても誰のこと?」をご参照ください。
また、上記最新データ(2022年3月)は「シニアの壁・消費の壁 シニアビジネス/シニアマーケティングはなかなかうまく行かない」をご参照ください。
「①リタイア層による小さな市場」なのか?
この日本の人口構造変化を書き直してみたのがこのグラフで、真ん中の線が50歳です。
そしてこれは1920年から2110年の推移ですが、2020年、今年(スピーチは2020年9月、韓国World Knowledge Forum)はちょうど真ん中になります。つまり2020年以前、日本は20代30代が中心の社会であった。これからは50代以上がボリュームゾーンの社会になるということです。2020年はその途上にあります。人口構造すなわち社会構造そのものが大きく変わってしまうということです。つまり日本は今「若者社会」から「大人社会」に大きく転換しようとしている、その途上にあるということです。さきほどのグラフにありましたように、これからは世界中がこうなっていくといえます。
「②シニア=終わりかけの人」なのか?
もう一つ、シニアは終わりかけの人なのかということです。
基本的には「人生のとらえ方」が今大きく変わろうとしています。つまり今までは50歳過ぎると人生下り坂で余生を送ることが常識だったわけです。ところが、多くのインタビューや調査を通じてどうもそうではないのではないか、ということが見えてきました。つまり50歳までは人生いろいろなこともありますが、50歳を過ぎてからは一人一人の人生、つまり私生活という意味では人生の花を開かせたい、というように多くの人たちが思うようになったのではないか、ということです。つまり今までは全ての人が一律に無個性な老人になっていくというのが当然な常識でした。しかしながら、今は50代までは会社のため仕事のため家族のため子供のためだったのを一旦卒業して、これからは自分らしくありたいと思い始めているということです。
今までは消費は限りなくゼロに向かっていくということだったのが、消費の可能性も非常に大きく広がってきたのではないかと思います。
生活者は劇的に変化
実際に6月の調査でも、何歳になっても若々しく前向きな意識を保ち続けたい、と思う人たちが40代~70代で82%います。さらに何歳になっても若々しい見た目でありたい、これも73.7%もいます。さらに60代はもっと高くて77%、70代でも72%あります。女性は60代で82%、70代で78%です。60・70代というといままでの常識ではおばあさんではないかと思いますが、この人たちの8割前後は若々しい見た目でありたいと思っています。まさに劇的な変化が今起ころうとしています。
そうは言っても、50代以上は人生諦め半分ではないですか、と皆さん思われると思います。実際に、腰痛とか高血圧とか高血糖値とか高中性脂肪などに悩まされます。私自身もそうです。私は悪性のガンと激しい腰痛でした。50代を過ぎてそうでない人は誰もいないわけですが、本当はどうしたいのですか、と聞くと今ご紹介した調査結果のように思っています。ちなみに、いままでの高齢者は本当にここからあきらめになって行きました。そこが大きな違いです。それは世代効果であり、現在、70代前半の日本のベビーブーマー世代すなわちビートルズ世代から大きく変わっています。
不安には健康だけでなく、お金(経済)もあり、その両方があります。この「不安」と「前向き意識(エンジョイしたい気持ち)」はクルマの両輪になっています。この間のギャップにこそビジネスチャンスがあって、だからサプリメントとかジムやヨガ教室というビジネスに大きな機会があります。それらによって健康な体になったり、健康が維持できると、「前向き意識」をもって、今度は、旅行や外食や飲料・化粧品・映画や音楽などのエンタテイメント・クルマやバイク・住宅のリフォームなどをしたり買ったりします。まさに好循環が生まれます。それはビジネスを活性化させ若者の雇用を生むことにもなります。
変化はグローバルに起こっている
グローバルにはどうでしょうか。アジア・ヨーロッパ・北米で、以前調査をしました。エルダー雑誌を集めてきて共通項を出しました。その結果、ステイヤングとヤングアットハートが共通項だということがわかりました。つまり世界的にこういう傾向があるということです。実際ポール・マッカートニーは81歳、ミック・ジャガーは80歳です。ミック・ジャガーには数年前にベビーが誕生しました。孫ではなくベビーの誕生です。
ボヘミアンラプソディが2018年に世界的なヒットをしました。日本でも興行収入110億円です。50代を中心に20代~70代までが観に来ました。
これがやはり新しい大人市場の可能性を示しています。
「新しい大人文化」と「新しい大人市場」が開くポストコロナの経済回復
いま、まさに新しい大人市場という大きなマーケットが出来て、マーケットの構造転換が進んでいます。つまり、大人のバイク、大人のロック、大人のクルマ、大人のチョコというものが、「新しい大人文化」そして「新しい大人市場」を生んでいく。
まさにこれはヨーロッパ型と言えますが、若者が憧れて一定の年齢に達したら消費すると、いうことです。ヨーロッパのブランドもののファッション、あるいは高級スポーツカーが典型的です。そういうことが今始まろうとしています。ヨーロッパは伝統的なエリアですが、とくに日本、そして韓国もそうだと思いますが、今まで何もないところに「新しい大人文化」そして「新しい大人市場」ができる、それは「新しい大人によって新しさを生み続ける文化」です。それはヨーロッパにも「新しさ(something new)」を提供して行くことができるのではないかと思います。それにより、お互いに交流・協力して高め合うような新しい文化であり新しい市場が形成されるのではないかと思います。
しかもそのことによって持続的な市場が形成されるのではないか、つまり持続的な成長が期待できるのではないかと思います。そしてその市場は若者の雇用を生み続けるということです。ここに大きな機会、すなわち、「ポストコロナの世界的な経済回復」の機会があるのではないかと思います。
是非、皆さまとともに「世界的な人口構造変化」を活かした「ポストコロナの経済回復、消費回復」をすすめたい、と思います。
World Knowledge Forum in Korea ―2020.09.17― my speech
50+ self-management power made low number of cases COVID-19 in Japan
One of the major challenges after the coronavirus will be jump-starting economies. It is my belief that creating New Adult Markets will be key to reviving economies. I think the tremendous opportunities that arise from reframing what has until now been called the “silver market” or “senior market” as a New Adult Market.
In Japan and Korea, the number of people aged 60+ that have become infected by COVID-19 has been low since the beginning. If we look at this graph for Japan, you’ll notice that the red and blue parts, which represent seriously ill cases and deaths, respectively, show that serious cases and deaths have been extremely low, due to the small number of infections among people aged 60–69.
Looking at other countries, there have been many cases among those aged 60–69 in China. In Europe, too, if you look at the orange parts in the graph second from the right below, which represent those aged 60+, you’ll see that the case rate of Italy is about double that of Japan. In the US, too, there have been many cases among those aged 65–75. As I noted earlier, the numbers of cases and deaths are both low in Japan and Korea, thanks to the low number of cases among those aged 60+.
So what differences are there between Japan and Korea? Korea’s numbers were kept down thanks to government-led efforts. Conversely, in the case of Japan, the World Health Organization says that the coronavirus was suppressed by the people, and, I think it’s safe to say, this was led by retirees.
The fact that infections and deaths are low can be put down as thanks to the leadership of the retired cohort. Those aged fifty and over are called 50+, and they have exhibited the self-management power of people aged 50+. Not self-responsibility, but self-management.
The recovery in travel and tourism spending will be led by “New Adult spending power”
So what about economic recovery? In every country, it is travel and tourism that has been hit hardest. According to Japan Tourism Agency statistics, travel spending in Japan was approximately 27.9 trillion yen (around 261.7 billion US dollars ) in 2019. In Japan, this is often said to be due to international tourists or, in other words, inbound tourism. This inbound tourism includes visitors from North America and Europe, but visitors from East Asia also contribute significantly.
Until now, I had not seen many non-Japanese on the streets of Japan, so it felt like the numbers had exploded. But in actuality, spending by international visitors to Japan accounted for just 17.2% of travel spending in 2019 according to Japanese government statistics. Conversely, travel spending by Japanese themselves accounted for some 82.8%, or 23.1 trillion yen (around 216.7 billion US dollars). In other words, the Japanese tourism industry is held up by domestic travel by Japanese themselves.
Moreover, if we look at the breakdown by age group, we have youth travel by those in their 20s, female office worker travel by those in their 30s and family travel by those in their 40s. Travel by those aged 50+ alone accounts for 44.7%, or 10.3 trillion yen (around 96.6 billion US dollars). This group travels during the week, they travel in the off-season. And in Kyoto, Japan’s ancient capital and a world-famous tourist spot, travel spending by Japanese women aged 50+ alone is worth 2.6 times that of inbound travel. This is the “New Adult spending power.” This age group also travels abroad.
As the world ages, Japan is aging faster than most
Aging is a significant social change worldwide. The graph below shows the proportion of the population aged 65+ in developed countries Japan, the US, France, Germany, Italy, Sweden and the UK. In the century from 1950 to 2050, the trend across the world is aging populations. Asia, including Korea and emerging economies will follow suit: the world is getting older.
As shown by the blue line representing Japan, the turning point was the year 2000. Prior to 2000, Japan had a lower ratio of older people than other countries. In other words, Japan was a young country, a country of young people. But since 2000, Japan has aged at a rate much faster than other countries. It would be no exaggeration to say that the only thing going up and up in Japan today is the age of its population.
Accordingly, the world is watching Japan, making the country a leading indicator. For better or worse. In this sense, Japan could also potentially be a good model for the world. If it were to be so, Japan might be able to lead the world again. Those are not my words, but words said by the late Peter Drucker before he passed away. He meant not only leading economically, but becoming a social model for other countries to follow. I think it would be wonderful if this was to come true.
Incidentally, chasing Japan is this Italy (orange line), then Germany (green line). Looking at 2030 and 2040, the Japan-Germany-Italy Tripartite may come to mean the aged alliance of Japan, Germany and Italy.
The word “senior” has a surprising pitfall
We often hear that senior marketing doesn’t work well in general, and that the people and the market don’t budge. In fact, the very concept of “senior marketing” has major flaws. The Future Vision Institute for 100-Year Life conducted a consumer survey in Japan this June. Like the previous ten years, the trend was unchanged: just 14.8% of those aged 50–59 thought that “senior” referred to them. In other words, some 85.2% didn’t think it referred to them. The number that thought it referred to them rose to 42.1% among those in their 60s, but even in this age group, only 15% wanted to be called “senior.” The remaining 85% did not want to be referred to this way. Simply, even if you call Japanese people in their 50s and 60s “senior,” they won’t think you’re referring to them, nor do they want to be called “senior.” The same trend is seen in the United States, so I think it’s safe to say that it’s worldwide. We call this the “senior barrier.” To put it plainly, as long as the word “senior” is used, consumption won’t grow. The essential insight about human beings is this: they don’t want to be referred to by words that mean “old.” Changing this will open hearts, open markets and open up business.
The problem for providers—manufacturers and service vendors and the media—is that they think the senior market is a small market comprised of retirees. For instance, they see it as the conventional old age market, just the nursing care business.
Another thing we often hear is that seniors are near the end, so there’s no point going after the market. But is this true?
(1) Are they “a small market of retirees”?
The graph below represents demographic change in Japan. The line across the center is age 50. The graph shows change from 1920 to 2110, so 2020 (my speech, 2020.09.17, World Knowledge Forum in Korea) is right in the middle. What it means is that up until 2020, Japanese society was centered around those in their 20s and 30s. From now on, Japan will be a society where those aged 50+ make up the bulk of the population. This is underway in 2020. The demographics—the makeup of society itself—will change markedly. Thus, Japan is currently in the process of making a major shift from being a young society to being an adult society. As we saw in the previous graph, the rest of the world will also follow this path in the future.
(2) Are they “people at the end of their lives”?
Next, are senior people really approaching the end?
Basically, how life is viewed is about to change significantly. Until now, it was commonly thought that after 50, life was all downhill, just living out the rest of one’s days. But through countless interviews and surveys, we now know that this is probably not the case. What I mean is that while various things also happen before a person turns 50, in the context of individual lives—that is personal lives—it seems that many now want to enjoy more fulfilling lives once they cross the age of 50. Previously, it was taken for granted that everyone would become the same “faceless old person.” In fact, these days, people who had lived into their 50s for society, for their jobs, for their families and for their children are putting that all behind them. They are starting to want to live as they choose from now on.
Where until now it was thought that their consumption dwindles to almost nothing, I believe that their consumption potential has expanded massively.
A massive change is about to take place
In fact, in our June survey, we found that some 82% of Japanese respondents in their 40s to 70s want to remain youthful and stay positive no matter how old they are. In addition, some 73.7% want to look youthful no matter how old they are. Moreover, the score for those in their 60s was highest, 77%, while the score for those in their 70s was 72%. The score for women in their 60s was 82%, and 78% for women in their 70s. While society has generally seen women in their 60s and 70s as grandmas, around 80% of these women want to look youthful. A massive change is about to take place.
Nevertheless, I’m sure many of you will think that 50+ is the closing half of a life. It is true that this age group suffers from back pain, high blood pressure, high levels of triglycerides and other conditions. I know I do. I’ve had malignant cancer and terrible back pain. No-one over the age of 50 escapes this, but if you asked them what they really want to do, I believe they would respond the same as the results of our survey. Incidentally, older people until now actually did start to give up from around age 50. This is a major change. This is a generational effect.
A major change is underway beginning with the Japanese baby boomer generation, that is the Beatles generation, who are currently in their early 70s. Their fears are not just about their health, but also about money (and the economy). It is both. Their fears and positive outlook (their wish to enjoy life) go hand in hand. It is in the gap between the two that business opportunities exist. So there are huge business opportunities in such segments as supplements, gyms and yoga classes. With the positive outlook gained by getting healthy or maintaining their health using these thigs, the 50+ generation can then travel and eat out; buy and consume beverages; cosmetics; movies, music and other entertainment; cars and motorcycles; and remodel their homes, etc. This creates a virtuous cycle. It then vitalizes business, leading to jobs for young people as well.
A massive change in the world
What about the situation worldwide? We conducted a survey earlier in Asia, Europe and North America. We gathered magazines for older people from each region and examined their common characteristics. We found that the common elements were “staying young” and being “young at heart”. This trend is worldwide. It is a fact that Paul McCartney is 78 and Mick Jagger is 77. Only a few years ago Mick Jagger had a baby. That’s a baby, not a grandchild.
The film Bohemian Rhapsody was a worldwide hit in 2018. In Japan it took 11 billion yen (104.2 million US dollars). Centering on those in their 50s, people aged from their 20s to 70s saw it at the cinema. This shows the potential of the New Adult Market.
A New Adult Culture and New Adult Market will revive economies after the coronavirus
Today, we are witnessing the advent of a massive New Adult Market and the structural change of the market. That is to say, such things as adult motorbikes, adult rock, adult cars and adult chocolate are ushering in a New Adult Culture and a New Adult Market.
The European model, if you will, is that young people aspire to buy products, and actually buy them once they reach a certain age. Typical
examples are European designer brand clothing and accessories and luxury sports cars. Europe is the area this traditionally happens, but I think it is already starting to happen in Japan and Korea as well. Where there was previously nothing, a New Adult Culture and New Adult Market are appearing. This is a culture in which New Adults continuously create something new. I believe that it can also provide something new in Europe, too. And through this, I believe, a new culture and new market will be formed through enhanced mutual interaction and collaboration.
I also believe that through this a sustainable market will form. In other words, a market which can be expected to grow sustainably. And this market will continuously generate work for young people.This is a huge opportunity. It offers hope, I believe, for reviving the worldwide economy after COVID-19. I hope to work with you all to leverage changing demographics worldwide to revive economies and turn spending around in the months and years after the coronavirus.