地方女子プロジェクト 山本さんインタビュー<前編>

地方女子プロジェクト 山本さんインタビュー

地方女子プロジェクト山本さんへのインタビュー<前編>です。
地方の若い女性たちが抱える問題は何なのか、また、50+新しい大人世代とりわけ新しい大人女子の旅行観光が連携して開かれる新しい扉はありそうか、などについてお話を伺いました。それはこれからの地域活性化および東京一極集中解決の新たな一歩となることが期待されます。

1.地方女子プロジェクトとは

ロゴ 地方女子プロジェクト

阪本節郎

まずはこの地方女子プロジェクトとは、をご紹介いただけますでしょうか。

地方女子プロジェクト 代表 山本蓮

いま、地方からの女性流出と言われている社会課題に対して、女性の本音を届ける活動です。具体的には20代30代の女性に対して、オンラインインタビューだったり、対面インタビューを実施して、その声を SNSで掲載しています。さらに、そこから見えてきた傾向などを自治体の講演会、あるいは提言として届ける活動を行っています。
確かに課題として見えてくるのは仕事と地方にありがちな人間関係というのか、古い慣習などであり、そこは変えて行きましょう、という発信がいま中心です。また、なかには地方や地元で起業したという方ももちろんいらっしゃって、私たちもそういうところを応援して行けたらな、と思っています。
私がこの活動を始めたきっかけが、自分の就職活動で、出身が山梨で、大学まで山梨で、就職で地元に残るか、東京に出るかというので悩んでいました。どちらでも就活していたんですが、どうしても地方の中小企業だと「うち女性の社員いないけどやっていける?」とか、総合職か一般職かで男性女性とはっきり分かれているような企業が多いのを実感して、こんなに働きづらいのかというところにショックを受けました。
色々調べるうちに、地方の女性流出という課題をメディアが取り上げられているものを見つけました。当時5年前くらいですけど、政府の政策としては、結婚をする女性に支援金など、若い女性に子供を産んで戻ってきてほしいという政策でした。そういうのが出ては批判されて消え、でもまた出てくるみたいなことが繰り返されていました。政策として、自治体の税金を使って婚活支援というようなことは今でも続いています。
その解決策がそれだけではないという課題感もあって、まずは本当に当事者が考えていることを届けることが大事なのではないかと思って始めたというところです。

阪本節郎

そういうことは全国各地でバラバラとあるわけじゃないですか。それを地方女子プロジェクトがまとめて一つの大きな声にして発信をするというのは、すごくいいですよね。

地方女子プロジェクト 代表 山本蓮

本当にそうですね。そうなりたいなと思っています。

阪本節郎

やはり地方女子が地方で起業して成功した例とか、こんなに活躍しているというようなことをどんどんサイトとか SNSで発信していくと、それも一つの新しい流れになる可能性があるという気がしますね。

地方女子プロジェクト 代表 山本蓮

そうですね。でもやはり起業する女性は、気力も体力もすごい元気な方が多いので、やはり私含め多くの女性は自分はそこまでできないなっていう風に思ってしまうと思うんです。

阪本節郎

そうですよね。

地方女子プロジェクト 代表 山本蓮

女性の中で分断させられることが多いと思うのですが、そこにもグラデーションがあって、やはり女性で初めてとか何かになる人って、飛び抜けたものがあるけれども、その1人目がいると2人目はもうちょっと身近になるみたいなことが起こって、まずその繰り返しだとは思うんですけど、頑張っている人がいるよというのも紹介しつつ、でも自分にはできないって思わせるんじゃないように。

阪本節郎

そうですね。

地方女子プロジェクト 代表 山本蓮

そういう特殊な例だけが成功例じゃなくて、だから今ある企業が変わらなきゃいけないとか、変わり始めた企業の中で働く女性の姿などなんかもうちょっと違うやり方でね地方にも選択肢があるぞ、と思ってもらえる発信の仕方をしていきたいな、と思っています。

2.国内客による旅行観光と、地方女子活躍の場創出の可能性

阪本節郎

それでは、今のことにもちょっと関係するのですが、旅行観光ですね。これによるその地方女子活躍の場っていうのは、どういう風に考えられるというか、どういうことがありそうですか。

地方女子プロジェクト 代表 山本蓮

観光分野は地方にとっても存在の大きい産業で、サービス業に従事する女性も多いですが、エッセンシャルサービスだけ女性がしているのではなく、意思決定とか商品開発とかに。若い女性が入れるようになると、非常にいい変化が来るんだろうなと思っています。

阪本節郎

確かにね。

地方女子プロジェクト 代表 山本蓮

個人的に注目しているのは水星という会社で、全国にホテルをつくっているところです。ここは社長が女性で、かなりビジュアル的にも面白く、新しいホテルが各地にできて、アート感のあるホテルですね。面白いなと思うのは産後ケアの施設もあるんです。まだこういった社会課題Xニーズのあるビジネスが成立している事例は少ないと思います。

株式会社水星 / SUISEI Inc.
https://suisei-inc.com

阪本節郎

なるほどね。それはいいですね。

地方女子プロジェクト 代表 山本蓮

そうですね。大きな変化で言ったら、こういう人が地方の観光分野に増えて行くことでしょうか。

阪本節郎

確かにね。

地方女子プロジェクト 代表 山本蓮

経営方針的にも女性の目線が入っていて。こういう会社だったら女性がキャリアップもしていけそうです。こういうことを企業に属して始めるのか、自分で始めるのか選べるのが理想ですね

阪本節郎

そうそう。

地方女子プロジェクト 代表 山本蓮

あとは結構地元の山梨は大学と企業が提携して、学生目線で、女子学生の目線で商品開発みたいなのやってはいて。一回やってみるのはすごい大事だと思うんですけど。それが自分の仕事になるかがまた別だったりするから—。

阪本節郎

もっと女性が主になるような出し方だったり、サービスの提供の仕方だったりね。みたいなものはあるんじゃないかっていう気はしますけどね。

地方女子プロジェクト 代表 山本蓮

いや、本当そうですね。だからまず女性たちがこういうことをやりたいと思うような機会が増えないと。一度経験するということが大切で、いつかのキャリアでまた関わりたくなるかもしれません。すぐに企業や自治体が地方就職や移住を若者に求めるのも若者(本人)への圧力になります。

阪本節郎

50代以上の観光客は女性の方が多いんですよ。そして女性の方がパワフル。だから観光客が女性だから、それは女性が考えたり、女性がサービスをした方がスムーズにマッチするんじゃないかという気もするのですよね。だからお客さんも女性で、受ける側も女性っていう。そういう循環がうまいことできるといいかなとは思いますね。

地方女子プロジェクト 代表 山本蓮

ジャストアイディアですけど、リゾートバイトで終わっちゃうんじゃなくて、一定期間、半年とかシーズンだけ行くけど、行って終わりじゃなくて、それこそ商品開発も一緒にできますみたいな。おてつたびとか流行っているんです。

阪本節郎

「お手伝い」X「旅」ですね、なるほど。

地方女子プロジェクト 代表 山本蓮

この社長さんも女性です。結構人手不足の観光施設とかに困ってるところに旅のついでに働いてきませんかという機会提供のサービスです。行って終わりじゃなくて、あなたのアイディアも欲しいんですというところまで一緒に考えるっていうか、なんかそういう機会があるといいかな。結構自分だったら半年働けて、しかも自分のアイデアが形になるとか、採用してもらえるという機会があるといいですね。

阪本節郎

そういう意味では観光っていうのは、比較的商品開発のハードルが低いっていうか。普通、商品開発は大変です。投資がいるので。

地方女子プロジェクト 代表 山本蓮

実は、流動的な人間関係がすごい大事だと思っていて。インタビューしていても、田舎が嫌なわけじゃなくて、地元が嫌みたいな(笑) でもなんかそれは地元には帰ってこないかもしれないけど、違う地方には行ってくる。そうなんか、これからはそういう交流が生まれる仕掛けを作っていきたいなというように思っています。

阪本節郎

なるほど。

地方女子プロジェクト 代表 山本蓮

そういう仕掛けは作っていきたい。意外と大事なんじゃないかな。

<後編>に続く。

*このインタビューは春に行ったものです。はじめて公開します。

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